老眼である。
40歳を過ぎた頃、近所の赤ちゃんを抱っこさせてもらった際、「かわいいね〜」と顔を近づけるとボヤけてしまった。なんとなく、「老眼ではないか?」と疑いを持っていたものの、こんな現実を突きつけられると、もう決定的である。
仕方がなく既製品の老眼鏡を購入して対処してみるものの、近視持ちの自分はコンタクトレンズを入れており、近くを見るときは老眼鏡を装着し、遠くを見る場合は外さなければならない。会議などでプレゼンテーションする場面では、手元の資料と投影された資料を行き来する必要があるため、取り外しの回数が増え、非常に不便で老眼を前向きに捉えることができなかった。
そんな中「自分にあった老眼鏡を作る」と状況は一変する。
既製品の老眼鏡は近くを見るための近用レンズのため、遠くを見るためには外さなければならないが、「中近両用レンズ」であれば、近くからある程度の距離まで眼鏡を付けたままで見ることが可能になり、取り外しの手間から解放されるのである。また、自分の視力に調整されていることと、自分の顔の形に合わせて調整されたメガネは、本当にストレスが少ない。
もっと早く自分に合ったメガネを作れば良かったと少し悔やんだものの、仕方がないかと諦めず、自分で解決策を発見したことを褒めてあげようと思う。
撮影:岩倉・五条川、名古屋・グローバルゲート