先日、50代半ば以上の同世代が集まる場で、こんな声を何度か耳にしました。
「AIに仕事を奪われるんじゃないか」
「フィジカルAIで職人も消えるのでは?」
不安になる気持ちは、正直よく分かります。
でも……私は、少し違う見方をしています。

これからの戦い方は「AIに奪われない」ではなく「AIに適合する」
私たちは、AIに仕事を奪われるのをただ指をくわえて待つ必要はありません。
これまで積み上げてきた経験という土台の上に、AIという強力な味方を載せる。
そして、自分を少しずつAI時代に「適合」させていく。
なんだかんだITの激動期を30年生き抜いてきた私たちにとって、現実的でより良い生存戦略ではないかと思うのです。

技術が変わっても、本質は変わらない
……と、ここまで書いておいて何ですが、
実は私自身、最初からAIを冷静に見られていたわけではありません。
「これはさすがに、自分の居場所を奪いに来ているかも」
新しい技術の登場には慣れているつもりでも、これまでにはない破壊力を秘めたAIと、その進歩を目の当たりにすると、「ついていけないのではないか?」と、気持ちが後ろ向きになることがあります。
でもそこで少し立ち止まって、これまでを振り返ってみると、
Windows95、インターネット、携帯電話、スマホ、クラウド…。
そのたびに、
「これまでの仕事は終わる」
「もうついていけないのでは?」
と言われてきました。
でも実際にはどうだったでしょう。
新しい道具を覚えた人が、より大きな価値を生み出してきたのではないかと。
AIも、その延長線上にある
「とても便利な道具」のひとつに過ぎないのでは、と思うのです。
AIは
・計算する
・生成する
・候補を大量に出す
ことは得意です。
でも、
「何を解くべき問題なのか」を決めること、その結果に責任を持つことはできません。
そこにこそ、私たちの出番があります。

いちばん大事なのは、変化を「面白がる」姿勢
ふりかえると、私たちは30年間、変化を拒まずにここまで来たのではないでしょうか。
その原動力はきっと、
「怖い」よりも
「これで何ができるだろう?」
と考える好奇心だったはずです。
10年後、仕事の景色が大きく変わるのは間違いなさそうです。
でも、変化を面白がって適合し続けたベテランが、AIを敵に回すのではなく、上手に味方につけて、より人間らしい創造的な仕事をしている。
と、そんな未来を願いたい。
「適合」し続けること、
それが、これからの私たちを面白くする選択なのではないでしょうか。