マラソンは35kmを過ぎてからが勝負である、と良く言われる。
10/15(日)に行われた、マラソングランドチャンピオンシップ(以下、MGC)は、まさにその通りの展開だった。
MGCとは、オリンピックのマラソン日本代表を決めるためのレースで、1位と2位に出場権が与えられる。全員同じレースを走り、早いものがオリンピックの代表選手になる、といったわかりやすい仕組み。
この日の主役は川内優輝。
公務員ランナーで一世を風靡した彼も36歳になり、ベテランの域に入っている。フルマラソンは今回で130レース目で、世界大会で日の丸を背負ったこともある経験豊富なランナーである。
そんな彼がスタートから飛び出し、先頭で土砂降りの中を全員を引っ張る。テレビの画面越しでも、何か決意のようなものが伝わるような素晴らしい走りだった。
35km過ぎで2位集団に吸収されるが、そこからが川内優輝の真骨頂。
ズルズルと簡単に順位を下げるわけでもなく粘りのレースを展開。見ている方も思わず「頑張れ!」と声が出る。
最終的には4位でレースを終えることになるが、レース後のコメントに痺れた。
「半分ぐらいの選手は勇気がなくて私についていくのが怖かったのだと思うし、もう半分はなめていたんですよ。あんな選手はどうせ落ちていくだろうと。そこは『なめんなよ』という感じでしたね」
レースは38km付近でスパートをした小山直城が逃げ切って優勝、2位は赤﨑暁。東京オリンピック入賞の大迫傑は3位となり、世代交代を感じたレースでした。
いや〜、良いものを見せてもらいました。
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