人に物を教えるのは難しい。
知識やスキルといった教科書がある物は良いが「経験」となると途端に難易度が上がる。もちろん言葉や文章で伝える努力はする。だけど意図したことを正しく相手が受け取っているかは怪しい。「同じ轍を踏む」といった言葉があるように、先人が失敗した同じ失敗を繰り返すことは多い。
いくら言葉を尽くして教えようとしても、経験しないと気づくことができないのではないか。自分が経験したことを相手に一生懸命伝えても、相手に聞く準備ができていなければ(その状況を具体的に想像できなければ)、馬の耳に念仏である。
であれば、最初にあれこれ教えるのではなく、大火傷しない程度(致命傷にならない程度)に見守りながら、自分で試して失敗してもらう。その後、なぜ失敗したのかを一緒に考え、気づいてもらうように働きかけた方が、受け取る側も素直に聞いてくれるだろう。
小さな失敗から気づきを得て、大きな失敗を防ぐ。そんな経験を積んでもらうことが大切なのではないか。
しかし、実体験に基づいた失敗から学ぶことは、その人が遭遇する状況に限定されてしまう。その制限を取り払って、より様々な場面で応用が効くようにするためにはどうすれば良いか?
そんなことを考えている日々である。
場所:名古屋市 中村公園
撮影日:2023年6月20日
カメラ:Fujifilm X-T30Ⅱ + XF35mm F1.4R